もうすぐ次元歪曲環境が終わります。すでに次の新弾「鋼鉄の反逆者」の新カードも徐々に発表されてきています。
そんな新弾を迎えるにあたり、この次元歪曲という環境を記録として残したいと思います。
私がローテーション環境ばかりやっていたので、そういう視点で書きたいと思います。
環境初期：～最初のナーフ前環境～
新カード発表時、ヤバイと噂された新カード《氷獄の王・サタン》
次元歪曲ということで、以前は他のクラスにいたカードが別のクラスにリメイクされて登場するという、わくわく感のあるコンセプトで始まった「次元歪曲」。
そんな中で一際目立ったカードがありました。
《氷獄の王・サタン》です。
そして、この高コストニュートラルを使いこなすといえば、PPブーストを有するドラゴンというクラス。想像通り、環境初期の数日はサタンドラゴンで溢れることになりました。
あとは、《忌まわしき紫竜》によるドロー力も安定感の下支えをしていました。
一方、《氷獄の王・サタン》をまったくいれず、《アジ・ダハーカ》がフィニッシャーのランプ疾走ドラゴン（ランプドラゴン、テンポドラゴンとも呼ばれた）もよくいました。
順当にパワーアップされたマナリアウィッチ
そんなサタンドラゴンと２頭を成す存在として、マナリアウィッチがありました。特にスペルを重視したスペルマナリアという形です。
１０ターン目を迎えれば《アンの大魔法》でフィニッシュできることから、いかに後攻をまくるか、効率のよい構築はなんだ？等の議論が盛り上がったデッキでもあります。
《探偵の調査》、《未来視の魔女》、《ピースフルサモナー》、《マナリアの見習い教師・パスカル》、《神弓の座天使・リリエル》、《真実の宣告》あたりが議論の中心となりました。
また、細かいマリガンについても議論になりました。《知恵の光》は単キするべきか？《マナリアの知識》はどうするか？などなど。。
かくいう私もそれに関して一部記事を書いたりもしていたくらいです。
ダークホース？炎獅子ロイヤル
そんな二強環境かと思いきや、水面下で息をひそめながら高い勝率をほこっていたデッキがありました。
炎獅子ロイヤルです。
《高潔なる騎士・レイサム》を出したあとは、《炎獅子の大将軍》の直接召喚も合わさって、コキュートスデッキすらものともしないパワーを持っていました。
このデッキの恐ろしいところは、横並べアグロプランをとりつつ、長期戦でもパワーが落ちないというとんでもないデッキだったのです。
そして、言わずもがなこのデッキの縁の下の力持ちとなっていたのが、《白翼の戦神・アイテール》です。このカードのおかげで、あらゆる局面での安定感を出し続けることができたのです。後攻３ターン目に《先陣の騎兵》、先攻後攻かかわらず７ターン目以降に《高潔なる騎士・レイサム》をサーチできるのは単純に強いです。
後述しますが、運営記録の勝率で圧倒的１位のデッキで、ナーフ対象のデッキとなります。
あと、《月の刃・リオード》が本当に強かったです。
ミッドレンジネクロ
環境後半あたりから、じつは強いのでは？と上がってきたデッキです。
やっぱり《冥界の番犬・ケルベロス》はパワーの塊ですし、《オシリス》も普通に強いです。
もちろん《幽霊支配人・アーカス》型も使われていました。
環境中期：～１回目のナーフ後環境～
能力調整されたカードと謎のデッキ
4枚のカードに調整が入りました。
《忌まわしき紫竜》が5コストから6コストになり、さすがに使いにくいということで使用率は一気に落ちました。
《光魔法の教師・ミラ》は6コストから7コストになりましたが、抜けることや投入枚数が減ることはなく、普通に使われ続けました。
《炎獅子の大将軍》は一気に産廃となりました。コストが上がったこと自体はどうでもいいんですが、コストが8コストになったことで、《白翼の戦神・アイテール》で《高潔なる騎士・レイサム》が確定サーチでなくなり、邪魔な存在となってしまったのです。ついでに体力値も減らされてだいぶ使いにくくなり、採用されにくくなりました。
《翠嵐の斧使い》が6コストに上方修正されました。お陰でアグロエルフのフィニッシュ力に安定感がでて、少しだけ使用率も上がりましたが、それまでと言う感じでした。エルフは上方修正のオンパレードが続いていますが、まだまだ環境で戦えない状況です。
余談ですが、ナーフ理由を公式が見解文書を出したとき、ドラゴスネークドラゴンという謎の括りのデッキが存在し、話題となりました。サタンドラゴンとランプドラゴンという括り分けなら誰しもが納得しそうなものの、わざわざドラゴスネークドラゴンという謎の括りが面白く、ネタにされていました。
大逆転評価！異界サタンドラゴン
このあたりでjcgで優勝したということもあり、《異界を統べる者》がサタンドラゴンに入ってきます。
受ける《侮蔑の絶傑・ガルミーユ》とは別に攻める7コストカードとして評価されることになります。
このカードのお陰で、ロイヤルよりも横展開するドラゴンと言われたりもしました。
カード発表当初、かなり評価の低かった《異界を統べる者》でしたが、この環境では、かなり見かけるカードとなっていました。
普通に使われるマナリアウィッチ
ナーフを受けましたが普通に使われていました。
ただ、ナーフ前はマナリアフォロワーを絞っていたのに対して、ややマナリアフォロワー多めの構築に寄っていった傾向があります。
マナリアスペルがもともと少ないので、ミラアンのコスト下がりにくいんですよね。。
AFネメシスも普通に強かった
対ドラゴン、マナリアウィッチに対して安定した勝率を出していたのがAFネメシスでした。
ナーフ前もそこそこやれていたんですが、ナーフ後はかなり見かけるようになりました。
安定のミッドレンジネクロ
ナーフ前の後半くらいに見かけるようになっていたネクロですが、ナーフの影響を受けていないのでそれは普通に残りました。
ナーフを受けたロイヤルはというと？
ナーフの影響をもろに受けてしまったので、ナーフ直後は見ませんでしたが、しばらくすると普通にみかけるようになりました。
ドラゴンやマナリアといった５０～１００の振れ幅があるが最大値が強いデッキにたいして、７０～８０を安定して出せるロイヤルということで、いい立ち位置にいました。
そんな５デッキの群雄割拠時代
それがこの環境中期、すなわちRAGE環境だったといえます。
RAGEでは、安定した立ち回りができるロイヤルorネメシス＋最大値が大きいマナリアorドラゴンという組み合わせが多く勝ち残っていました。
余談：ゴリラエルフも数日間はやった
通称ゴリラエルフがRAGE１，２週間前くらいの数日間だけ爆発的に、はやりました。考案者が連勝記録をTwitterにあげたことがきっかけでした。
とても面白い構築で、実際使ってみるとギミックが豊富で楽しいものでした。しかもそこそこ勝てる。
ただ、数日間経つころには「弱さ」も目立ってきて、色々凄い事やるけど最終的に勝てない感じ、という評価に落ち着いたように思います。
この数日間以降、ほとんどみかけることはなくなります。
環境後期：～アディショナルカード追加後～
人形メイシアネメシスの台頭
アディショナルカードでぶっ壊れカード《粛清の英雄・メイシア》を得たネメシスクラス。環境初期は人形リーシェナ軸で大暴れしていました。
人形ネメシスの圧倒的な盤面除去性能と、《粛清の英雄・メイシア》と《破壊の絶傑・リーシェナ》のツーフィニッシャー体制で、環境初期を圧倒していました。
このおかげで、相性が悪いマナリアウィッチはランクマッチではほぼ見かけなくなりました。
なぜ今流行った！？聖獅子ビショップ
実は、前環境（環境初期～環境中期）でもそこそこ戦えていた聖獅子ビショップです。アディショナルカードで《楽園の聖獣》を得た、という事実はあるものの、《楽園の聖獣》を入れない構築も多く、デッキとしてはさほど変わってないです。
とはいえ、このデッキが最終的にはランクマッチ最高勝率・使用率の地位をかっさらいます。
ようやく芽生え始めたアグロエルフ
アディショナルカードで《ルナールツインズ・リナ＆レナ》という疾走フォロワーをエルフは得ました。おかげで、アグロエルフにすんなり入り、そこそこの使用率と勝率を得るまでになりました。実に先攻勝率はとても高いデッキでした。
次の環境でエルフがどんな立ち居地になるのか楽しみですね。
AFメイシアネメシス
《粛清の英雄・メイシア》はAF軸でも強かったです。共鳴調整できるし、PP回復があるので、進化権は必要ですが7～9ターン目といった早いターンでのフィニッシャーとしても優秀で、デッキと噛み合っていました。
ということで、環境後半の大会ではAFメイシアネメシスを結構みかけることが多かったです。
全体を振り返って
マナリアウィッチやサタンドラゴンが蓋をする環境ではあり、不満の声も多かったですが、実際ローテーション環境にしては多様なデッキがでてきた３ヶ月だったんじゃないかなと個人的に思っています。
もっと欲を言えば、現状「このクラスはこういうデッキ」という感じで決まってしまっている傾向が強いので、今後は「このクラスだとあのデッキとあのデッキが考えられるけどどれなんだろう？」みたいな選択肢のある多様性があると良いなと思います。
書くことが多くて駆け足になってしまいましたが、大雑把に環境の雰囲気が伝われば幸いです。
